2012年4月29日日曜日

Parents Weekend!

4月21,22日はParents Weekendでした。どんなものか簡単に説明しますと 
生徒が自分の親をはじめての乗客として飛行機に乗せられるというアメリカ特有のイベントです。 5‐1,5-2ともに多くのご家族の方々が日本から14時間ほどかけて、ここGrand Forksまで来てました。

昨年は2日間ともに悪天候で、結局誰も飛べずという天気でしたので、今年の天気も心配でした。
その心配は見事に的中し、初日21日は雨天…そして昼過ぎにはサンダーストームが近くで発生。
ペアレンツフライトのみならず、トレーニングフライトさえまともに飛べない日でした。
そんな天気でしたが、UNDはFTDでフライトができるようにしてくださいました。そのため、多くのご家族の方がFTDでのフライトを体験していました。また、土曜日のみのイベントでしたがメンテナンスツアーやハンガーの中にUND保有の機体(ヘリを含む)が展示してあり、自由に写真をとったり説明を聞いたりすることもできました。

翌日22日は快晴の予報!でしたが、大気が安定しすぎて霧が発生。そのため多くの午前組はキャンセルまたはフライトの出発時刻をを遅くするなどしていました。霧は12時頃まで晴れませんでしたが、晴れた途端にご家族を乗せた飛行機が次々と雲ひとつない快晴の空へ飛び上がっていきました。

多くの生徒が家族との久しぶりの対面で、そして忙しい訓練の合間を縫っての家族との時間を過ごしたのではないでしょうが。無事にParents Flight(親孝行フライト)をした人、残念ながらできなかった人といますが、次は旅客機での親孝行フライトができるように、これからの残り少ない訓練もしっかりと
こなしていきたいです。

2012年4月18日水曜日

地名

私たちはVFR(有視界飛行)という外を見て飛行するときに、よく町や湖など特徴的な地上物標を見ながら現在地を確認して飛んでいます。この物標の選定は見慣れているグランドフォークス周辺ならまだしも、クロスカントリーで行ったことのない場所へ行くときはかなり重要になります。普段はセクショナルチャート(飛行機用の地図)とGoogle Earthを活用して選んでいます。そういった作業の中で興味深い地名を見つけたのでいくつか紹介したいと思います。

まずはThief river falls UNDの訓練空域内にある空港の一つです
日本語に直訳すると「盗人の川」でしょうか。Wikipediaによると、ここの地域にもともとあった部族の土地をダコタ族が徐々に占有した(盗んでいった)ことに由来するそうです。
次にDevils Lake ここはクロスカントリーでよく行く空港です。
日本語に訳すと「悪魔の湖」。Wikipediaによると、もともとスー族(UNDのロゴや愛称に使われています)の土地で、mni(water) wak'an(spirit) 魂の水と呼ばれており、初期のヨーロッパ人入植者が原住民に"mni waka'n chante" chante(bad)  「mni waka'nは高い塩分濃度により飲用には適さない。chanteだ。」と言われ、これをmni-waka'n-chanteと一つの単語の意味であると思いそのまま翻訳してしまったためであるそうです。ちなみにwaka'nは湖面にたまに現れる蜃気楼を見て、付けられたそうです。

また、非常に覚えやすい地名があります。
なんと、Tokioです。読み方もトーキョーです。
これは、グランドフォークスからデビルズレークに行くときにあります。まだクロスカントリーに慣れてない頃にこの地名を見つけ、地上物標に選んだもののとても小さい集落で見つけるのに非常に苦労しました。この言葉はもともとダコタ族の言葉"toki"(gracious gift)から来たものだそうです。しかし、現地の人でも日本の東京から名付けられたと思っている人もいるそうです。

次に、おもしろい地上物標を紹介します。
まずはこれ
大きな湖なのですが、何かの動物に見えるはずです・・・
馬に見えるでしょうか?湖の名前もズバリ、Horsehead lakeです。ノースダコタ州の首都ビスマルクとジェームスタウン(クロスカントリーでよく行く空港)の間にあります。また、グランドフォークス空港はUNDの訓練機でごった返すため、グランドフォークス空港の空域に近づく際に報告しなければならない地点がいくつかあります。その中に、”ケリータワー”と呼ばれる電波塔があります。この塔は細くて小さいため非常に見つけにくいです。なので東海生はその隣にある、ある湖を使ってこのケリータワーを見つけます。それがこれです
ゲームが好きな人には何かに見えてくるはずです。
これです

東海生や一部の教官はこの湖をパックマンと読んでいます。私はこのパックマンに何度もお世話になっています。

これから始まる、日本用のJCAB課程ではGPSなどの機器が使えず、全て視界からの情報を頼りに飛行コースを飛ばなければいけないこともあるのでこれらが非常に重要になってきます。残りあと数ヶ月、事業用操縦士としての自覚を持ち、より気を引き締めて訓練しなければならないと感じました。   戸張

2012年4月3日火曜日

春風到来。

       みなさんいかがお過ごしでしょうか。初ソロの記事以来の登場になります。保子(ほし)です。
日本では未だ寒さが残り、春の嵐と聞きましたが、こちらグランドフォークスは、ひと雨ごとにあたたかくなり、やわらかな春の日差しの中、過ごしやすい季節となりました。

GFKに到着したばかりの6-1のみなさん

  そんな春の訪れとともに先日、6期生の前半組が到着しました。みな、不安や緊張感の中にも、やってやるぞという確かな決意も感じることができます。

ということは、僕ら5-1がこちらに来て、ちょうど一年経ったということになります。いや~感慨深いですね。
東北関東大震災が発生してからは不安や心配でいっぱいで、僕たちだけが日本を離れ訓練をしていて本当にいいのかと考え悩む時期もありました。
しかし、そんな中で、UNDや地元のみなさんの励ましや支えもあり、ひとつひとつ訓練を進めることができました。この一年は、訓練では緊張と試行錯誤の連続でしたが、生活ではアメリカの文化や人の温かさにも触れることができ、充実の一年だったと思います。

双発訓練機 Seminole (Emergency Descent練習中)
5-1多くはFAA(アメリカのライセンス)の双発機の飛行訓練とJCAB(日本のライセンス)訓練を残すのみとなりました。1人も欠けることがなく、ここまで協力して来られたことは5-1の誇りだと思います。
しかし、ここからが新たなスタート。近い将来、プロのパイロットとして日本の空を舞うためにも、今ここでできる多くのことを吸収し、共に成長したいですね。5-2や新しい6-1の仲間とも連携して訓練に取り組みたいと思います。

それでは、今回はこの辺りで。不安定な天候の季節です。みなさん、お身体をご自愛ください。 保子